パーマや縮毛矯正は続けていい?大人の髪と頭皮への負担の考え方
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うねりが出てきた、広がるようになった、トップがぺたんとしてしまう。年齢とともに変わってきた髪をなんとかしたくて、パーマや縮毛矯正を続けてこられた方は多いと思います。実際、扱いやすさという点でこれらの施術が果たしている役割は小さくありません。
ただ、続けているうちに別の気がかりが出てきます。薬剤を使う施術を繰り返して、髪や頭皮は大丈夫なのだろうか。抜け毛が気になり始めた今、やめたほうがいいのだろうか。かといって、やめてしまえば毎朝の支度が一気に大変になる。この記事では、やめるか続けるかという二択ではなく、続け方のどこを調整できるのかという視点で整理していきます。
やめるか続けるかの前に、調整できる部分があります
先に要点をお伝えします。パーマや縮毛矯正について考えるとき、多くの方が「かけるか、かけないか」の二択で悩まれるのですが、実際にはその間に間隔・範囲・重ね方という調整のつまみがあります。ここを動かすだけで、頭皮への触れ方はずいぶん変わります。
そしてもうひとつ。判断の材料になるのは、髪の手ざわりよりも頭皮の状態です。髪の傷みは目に見えるので気にしやすいのですが、傷んだ部分は切ればなくなります。一方、頭皮は自分では見えにくく、不調が出ても気づくのが遅れがちです。続けるかどうかを迷ったときに確かめてほしいのは、こちらのほうです。
髪の状態と頭皮の状態は、別に見ます
同じ施術でも、髪に起きることと頭皮に起きることは分けて考える必要があります。髪は既に伸びてしまった部分ですから、薬剤の影響は積み重なる一方で、回復するわけではありません。だからこそ毛先の扱いは慎重になります。
頭皮のほうは生きている組織ですので、話が変わります。刺激を受けた直後に反応が出ることもあれば、何度か繰り返したあとに出てくることもあります。赤みやかゆみ、しみるような感覚は、そのサインとして受け取ってよいものです。
調整できるのは3か所です
具体的には、施術の間隔をどのくらいあけるか、薬剤を塗る範囲をどこまでにするか、他の施術と同じ日に重ねるかどうか。この3つです。どれも美容師に伝えれば相談できる範囲のことで、特別なお願いではありません。詳しくはこのあと順番に見ていきます。

パーマと縮毛矯正は、髪に何をしている施術なのか
調整の話に入る前に、仕組みを簡単に押さえておきます。ここが分かっていると、なぜ範囲や間隔が効いてくるのかが納得しやすくなります。
どちらも髪の内部の結びつきを組み替えています
パーマも縮毛矯正も、大きな流れは共通しています。一剤で髪の内部にある結びつきをいったんほどき、形を変えたうえで、二剤で結び直す。パーマはロッドで巻いてカールの形に、縮毛矯正はアイロンなどで伸ばした形に固定するという違いはありますが、髪の中で起きていることの筋道は同じです。
つまり、どちらも髪の内部にはたらきかける施術です。表面をコーティングして見た目や手ざわりを整えるトリートメントやヘアオイルとは、性質そのものが異なります。同じ「髪のケア」という言葉でまとめてしまうと負担の度合いを見誤りやすいので、この二つは分けて考えてください。
大人の髪は、同じ薬剤でも出方が変わります
ここが実際の現場でいちばん実感する部分です。同じお客様に、同じ薬剤で、同じ時間で施術しても、数年前と今とでは仕上がりが違ってくることがあります。
理由はひとつではありません。髪が細くなってくると、薬剤の影響が中まで届くのが早くなります。白髪染めを繰り返している部分は、そもそも一度薬剤が作用した髪です。うねりが出ている髪は、断面の形も一様ではありません。こうした条件が重なるため、「前回と同じで」がそのまま同じ結果にならなくなってきます。
このことは、失敗の話というより、設定を毎回見直す理由として受け取っていただきたいところです。年齢とともに髪が変わっていくこと自体は自然な流れですから、変わったことを前提にして、そのつど今の髪に合わせ直していけば十分です。
負担を減らすために、どこを調整するか
では具体的な調整の話に移ります。3つのつまみを順番に見ていきます。
間隔をあける
いちばん分かりやすいのが間隔です。縮毛矯正であれば、伸びてきた根元だけをかけ直す形になりますので、どのくらい伸びたらかけるかという判断になります。気になり始めてすぐにかけるのか、しばらく様子を見るのかで、年間の回数はかなり変わってきます。
間隔をあけることには、扱いにくい時期が生まれるという副作用もあります。そこを毎日のケアやスタイリングで乗り切れるかどうかが分かれ目になりますので、うねり・広がりが増えてきた髪の毎日のケアの考え方にまとめたやり方も、間隔を延ばすための手段として使っていただけます。
範囲を絞る
見落とされやすいのが範囲の話です。同じ縮毛矯正でも、根元ぎりぎりまで薬剤を塗る場合と、地肌から数ミリあけて塗る場合とでは、頭皮への触れ方が違います。
パーマの場合も同じで、全体にかけるのか、トップだけ、あるいは毛先だけにするのかという選択肢があります。ボリュームを出したいのがトップだけであれば、全体にかける必要はありません。仕上がりの希望を伝えたうえで、必要な範囲はどこかを一緒に決めていくと、無駄な部分に薬剤を置かずにすみます。
同じ日に重ねない
3つめが重ね方です。白髪染めとパーマを同じ日にまとめたいという方は多く、時間の都合を考えれば自然なご希望です。ただ、どちらも薬剤が頭皮に触れる施術ですので、同日にすると刺激がその日に集中します。
日を分けられるなら分けるほうが穏やかです。難しい場合は、そのことを伝えたうえで順番や塗り方を相談してください。白髪染めと頭皮の関係については白髪染めと抜け毛は関係ある?頭皮の負担と続け方の見直しで扱っていますので、頻度の考え方の参考になるはずです。
こうした状態に心当たりがあるときは、施術そのものをあきらめるという話ではなく、先に頭皮を見てもらってから決めるという順番にしていただきたいのです。症状を伴っている場合は、皮膚科への相談も選択肢になります。
抜け毛やボリュームが気になっているときの考え方
ここからは、薄毛や抜け毛が気になっている方に向けた部分です。施術を続けてよいのか、いちばん判断に迷うところだと思います。
原因を施術のせいに決めつけない
まず前提として、髪の変化の原因を一つに絞ることは簡単ではありません。日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aは、女性型脱毛症について「男性ホルモンの影響に関して明確なデータはなく、女性ホルモンの状態など様々な理由により生じている場合が多いと考えられています」と説明しています(日本皮膚科学会 皮膚科Q&A Q8「女性型脱毛症は男性型脱毛症とちがうのでしょうか?」)。
専門の学会が原因を一つに決めない書き方をしている以上、「パーマをやめれば解決する」という見立ても、「施術は無関係だから気にしなくてよい」という見立ても、どちらも急ぎすぎです。心当たりのある行動を一つ選んで、そこに理由を集めてしまうと、確かめるべきことが見えなくなります。
やめる前に、確かめておきたいこと
もし施術をやめようと考えているなら、その前に今の状態を記録しておくことをおすすめします。やめたあとで変化があったのか無かったのか、比べる起点がないと分からなくなってしまうためです。明るさと角度をそろえて分け目の写真を一枚残しておくだけでも、数か月後に見比べる手がかりになります。
そのうえで、扱いにくさや見え方の相談は美容室で、頭皮の症状や短期間での変化は医療機関で、と行き先を分けて考えると迷いにくくなります。美容師にできることの線引きについては薄毛の悩みは美容室で相談していい?美容師にできることの範囲にまとめました。
美容師の現場から

我慢するかどうかではなく、組み立て方の問題です
パーマや縮毛矯正を続けるかどうかは、年齢で決めることでも、我慢比べでもありません。間隔をどうするか、どの範囲に薬剤を置くか、他の施術と重ねるかどうか。この3つを調整するだけで、頭皮への触れ方は変えられます。担当の美容師に希望を伝えれば相談できる範囲のことですので、遠慮なく持ちかけてみてください。
そのうえで、頭皮に赤みやかゆみ、痛みがあるときや、見え方の変化が短期間で進んでいると感じるときは、施術の判断より先に皮膚科や専門クリニックへの相談を検討してください。扱いやすさをあきらめずに済む道を探すためにも、今の状態を知っておくことが出発点になります。
参考にした情報
よくある質問
- Q.パーマをかけると抜け毛につながりますか?
- A.施術と抜け毛の関係を、美容師が断定してお答えすることはできません。髪の変化には複数の要素が重なるためです。ただ、頭皮に赤みやかゆみが出ている状態で薬剤を重ねると、その不快感が長引きやすいのは確かです。気になっているときは、施術の前に一度その状態を見てもらってから決めるという順番をおすすめしています。
- Q.縮毛矯正とパーマでは、頭皮への負担が大きいのはどちらですか?
- A.施術名だけで比べることはできません。使う薬剤の強さ、置く時間、そして薬剤が頭皮に触れる範囲によって変わるためです。同じ縮毛矯正でも、根元ぎりぎりまで塗る場合と、根元を数ミリあけて塗る場合では、頭皮への触れ方がまったく違います。担当の美容師に、今回どの範囲に塗るのかを確認してみてください。
- Q.白髪染めと同じ日にパーマをかけてもよいですか?
- A.サロンによって考え方が分かれるところですが、頭皮の負担という観点だけで言えば、日を分けられるなら分けたほうが穏やかです。どちらも薬剤が頭皮に触れる施術のため、同じ日に重ねるとその日の刺激が集中します。時間の都合で同日にまとめたい場合は、その希望を伝えたうえで、順番や塗り方を相談してみてください。
- Q.髪が細くなってきましたが、パーマはもうかけられませんか?
- A.細くなったからかけられない、と一律に決まるものではありません。ただし細い髪は薬剤の影響が出るのが早い傾向があるため、これまでと同じ設定では強く出すぎることがあります。前回と同じ内容をそのまま繰り返すのではなく、今の髪を見たうえで調整してもらうことが大切です。
- Q.施術のあと頭皮がヒリヒリするときはどうすればよいですか?
- A.まずその日のうちにサロンへ連絡してください。使った薬剤の情報が分かるほうが、その後の相談がしやすくなります。そのうえで、赤みや痛みが続く場合、あるいは繰り返し同じ症状が出る場合は、皮膚科への相談を検討してください。毎回同じことが起きているなら、次の施術を続ける前に確かめておくほうが安心です。
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