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シャンプーはどう選ぶ?大人の髪と頭皮に合う成分表示の見方

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シャンプーのボトルの裏面表示を確かめている大人女性をやわらかく描いた水彩イラスト風のアイキャッチ

ドラッグストアのシャンプー売り場に立つと、棚の一面に商品が並んでいます。「頭皮にやさしい」「ノンシリコン」「エイジングケア」。書かれている言葉はどれも良さそうに見えるのに、その中のどれを基準にすればいいのかが分からないまま、結局いつも使っているものを手に取って帰る。そんな経験はないでしょうか。

40代を過ぎたころから、髪や頭皮の感じ方は少しずつ変わってきます。以前は気にならなかった乾燥やべたつきが出てきたり、洗い上がりのきしみが強くなったり。そうなると「今のシャンプーで合っているのだろうか」という疑問が浮かびます。この記事では、美容室で商品を見るときに私たちが実際に確認している場所——パッケージ表側のうたい文句ではなく、裏面の成分表示——の読み方をお伝えします。特別な知識がなくても、見る場所さえ決まっていれば、売り場での迷いはかなり減ります。

見るのは表の言葉ではなく、裏面の最初の数行です

先にお伝えしたい要点は二つあります。ひとつは、成分表示は配合量の多い順に並んでいるということ。もうひとつは、その並びの先頭近くにある洗浄成分が、そのシャンプーの性格を決めているということです。

パッケージの表側に書かれている言葉は、商品の方向性を伝えるためのものです。参考にはなりますが、同じ言葉が中身の異なる商品に使われていることもあり、二つを並べて比べる物差しにはなりにくいところがあります。その点、裏面の成分表示は書き方のルールが決まっています。同じ基準で見比べたいときは、裏面のほうが役に立ちます。

そして、読むのは上から数えて三つか四つ目までで構いません。全部を読み解く必要はありません。

配合量の多い順に並んでいます

化粧品の全成分表示は、原則として配合量の多いものから順に記載することになっています。つまり、リストの先頭にあるものほど、そのボトルの中身の多くを占めているということです。ただし配合量が1%以下の成分については順不同で記載してよいことになっているため、後半の並び順は多い少ないを表していません。だからこそ、判断材料になるのは前半だけなのです。

多くのシャンプーは、最初に「水」と書かれています。水が最も多いのは、シャンプーという製品の性質上あたりまえのことなので、ここは読み飛ばして構いません。

水の次に来るものが、そのシャンプーの性格です

水の次から並んでいるのが、汚れを落とす役割を持つ洗浄成分です。ここが商品ごとに最も大きく違い、洗い上がりの感触や、皮脂の落ち方を左右します。

見慣れない名前が並んでいて身構えてしまうかもしれませんが、覚えるのは名前そのものではなく、名前に含まれる特徴的な文字だけで十分です。次の章で、その手がかりを整理します。

シャンプーの成分表示を読むときの3つの順番を示した図解

洗浄成分は、名前の特徴で三つに見分けられます

洗浄成分はたくさんの種類がありますが、売り場で判断する目的であれば、大きく三つのグループに分けて考えると扱いやすくなります。

「硫酸」の文字が入るグループ

ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸Naといった、名前に「硫酸」を含むものです。泡立ちがよく、皮脂や整髪料をしっかり落とす方向の設計で、価格を抑えた商品にもよく使われています。

美容室では、整髪料を毎日使う方や、汗をかく機会が多い方には、このタイプが向く場面があると考えています。一方で、洗い上がりに髪がきしむと感じる方、頭皮の乾燥が気になり始めた方からは、別のタイプに変えてから調子がよいというお声をいただくこともあります。

「〜イル」で始まり「グルタミン酸」「アラニン」などを含むグループ

ココイルグルタミン酸TEA、ラウロイルメチルアラニンNa、ココイルメチルタウリンNaといった名前のものです。アミノ酸系と呼ばれることが多いグループで、洗い上がりがマイルドで、髪がきしみにくい傾向があります。

大人の髪の相談を受ける中で、私が最初に提案することが多いのはこのグループです。ただし皮脂が多めの方が使うと、洗い足りない感じが残ることもあります。すべての方に合うという意味ではありません。

「ベタイン」を含むグループ

コカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタインなど、名前に「ベタイン」が入るものです。単独で主役になることは少なく、他の洗浄成分と組み合わせて、泡立ちや洗い上がりを整える役割で使われることが多いグループです。ベビー用のシャンプーにもよく使われています。

どれが上ということではありません

大切なのは、これらに優劣をつけないことです。「硫酸系だから避けるべき」という単純な話ではなく、皮脂の量、髪の長さや量、整髪料を使う頻度、季節によって、心地よく感じるものは変わります。夏はさっぱり洗えるものを使い、乾燥する季節はマイルドなものに替える、という使い分けをされている方もいらっしゃいます。

裏面を見る目的は、正解の一本を探し当てることではありません。「今使っているものはどのタイプだったのか」を知り、次に選ぶときの手がかりにすることです。洗い方や乾かし方も洗い上がりの印象を大きく変えますので、選び方とあわせてシャンプーの洗い方と乾かし方|大人の髪と頭皮を守る基本もご覧いただくと、変化を判断しやすくなります。

「頭皮にやさしい」と書かれていても確かめたいこと

成分の並びを見るくせがついたら、もう二つだけ確認したい点があります。どちらも、店頭で数秒あれば確かめられます。

化粧品と医薬部外品では、書ける言葉の範囲が違います

シャンプーには、化粧品として販売されているものと、医薬部外品として販売されているものがあります。パッケージのどこかに「医薬部外品」と書かれていれば後者です。この区分によって、パッケージに表示できる言葉の範囲があらかじめ決められています。

つまり、書かれている言葉の強さは、そのまま商品の実力を表しているわけではなく、区分ごとのルールの中で選ばれた表現だということです。同じ棚に並んでいても、そもそも土俵が違うことがあります。この読み分けの考え方は育毛剤でも同じで、女性用育毛剤はいつから?医薬部外品の効能表示の読み方で詳しく整理していますので、表示の言葉に迷ったときの参考にしてください。

一本の値段ではなく、一回に使う量で考えます

もうひとつは価格の見方です。棚に並ぶ価格だけを比べると差が大きく見えますが、実際にかかる金額は「一回にどれだけ使うか」で変わります。

泡立ちがよく少量で足りるものと、たっぷり使わないと洗った気がしないものとでは、一本の持ちが違ってきます。容量と、ご自身の髪の量から考えて何か月もちそうかまで含めると、印象が変わることがあります。詰め替え用が用意されているかどうかも、続けやすさに直結します。

シャンプーは毎日使うものですから、無理なく続けられる価格帯であることも、立派な選定基準です。

これらに心当たりがあるときは、商品を選び直すより先に、皮膚科への相談を検討してみてください。シャンプーは治療の代わりになるものではありませんので、頭皮に症状が出ている状態では、原因を確かめるほうが近道になります。

合わないと感じたときの、切り替えの進め方

新しいものに替えたあと、「これは合わなかったかもしれない」と感じることがあります。そのときの進め方にも、少しだけこつがあります。

一度に変えるのは一つだけ

シャンプーと同時にトリートメントも、ヘアオイルも、と一度に替えてしまうと、何が原因で変化したのかが分からなくなります。変えるのは一つずつ。これは遠回りのようでいて、結果的に自分に合うものへ早くたどり着く方法です。

同じシリーズで揃えたい気持ちもあると思いますが、まずはシャンプーだけを替えて様子を見て、それから他のものを検討する。この順番をおすすめしています。

見る期間は一か月を目安に

切り替えた直後は、洗い上がりの感触が今までと違うため、それだけで判断してしまいがちです。けれど頭皮の状態は、体調や季節、汗の量にも左右されます。一週間で結論を出すと、シャンプーのせいではない変化まで商品の評価にしてしまうことがあります。

一か月ほど続けてみて、洗った翌日の頭皮の感じ、乾かしたあとの髪のまとまり、夕方のべたつき方を思い返してみてください。ただし、かゆみや赤みが出た場合は、期間にかかわらず使用を中止してください。この見極め方は、頭皮のトラブルが出ているときのケア全般にも共通しますので、頭皮のかゆみ・フケが気になるときに見直したいケアの順番もあわせてご覧ください。

美容師の現場から

シャンプーを切り替えるときに確認したい3つの目安を示した図解

売り場で迷ったら、ボトルをひっくり返す

シャンプー選びで見る場所は、突き詰めればひとつだけです。裏面の成分表示の、上から三つか四つ目まで。そこに並ぶ洗浄成分の名前に「硫酸」が入っているのか、「〜イル」で始まるものなのか、「ベタイン」なのか。それを知るだけで、今使っているものと次に買うものの違いが見えてきます。

そのうえで、どれが正解ということはありません。皮脂の量も、髪の量も、生活のしかたも人それぞれですから、合うものも変わります。替えたら一か月は続けてみて、洗った翌日の頭皮の感じを覚えておく。その積み重ねが、ご自身に合う一本へつながっていきます。

もし、どの商品に替えても頭皮の赤みやかゆみが出るようであれば、それは選び方の問題ではないかもしれません。そのときは皮膚科への相談を検討してみてください。売り場で悩み続けるより、頭皮を直接見てもらうほうが、答えは早く見つかります。

よくある質問

Q.成分表示は全部読まないといけませんか?
A.上から三つか四つ目までで十分です。化粧品の成分表示は原則として配合量の多い順に並ぶため、先頭近くにあるものが中身の大部分を占めます。多くのシャンプーは最初が水で、その次に洗浄成分が続きます。そこだけ見れば、その商品の性格はおおよそつかめます。
Q.アミノ酸系のシャンプーを選んでおけば間違いありませんか?
A.洗浄成分のグループはそれぞれ性質が違うだけで、優劣ではありません。皮脂の量、整髪料を使う頻度、髪の量や長さによって、心地よく感じるものは変わります。美容室でも、同じグループの中でお客さまごとに違うものをおすすめすることがあります。ご自身の頭皮と生活に合うかどうかで選んでください。
Q.高いシャンプーのほうが髪にはよいのでしょうか?
A.価格と相性は別のものです。ただ、一本の値段だけでは比べにくいのも確かです。容量と、一回に使う量、そして何日もつかまで含めると、印象が変わることがあります。使用量が少なくて済むものは、一本の価格が高くても一か月あたりでは近い金額になる場合があります。
Q.シャンプーを変えたら、どのくらいで判断すればよいですか?
A.一か月ほどを目安にしてみてください。切り替えた直後は洗い上がりの感触が変わるため、それだけで合う・合わないを決めてしまいがちです。頭皮の状態は日々の体調や季節にも左右されますので、少し長い目で見たほうが判断しやすくなります。ただし、かゆみや赤みが出た場合は使用を中止してください。
Q.頭皮のためにはノンシリコンを選ぶべきですか?
A.シリコンは髪の指通りをなめらかにする目的で使われる成分で、入っているかどうかだけで良し悪しが決まるものではありません。仕上がりの好みで選んでいただく部分が大きいところです。髪が細くぺたんとしやすい方が軽い仕上がりを好まれることはありますが、これは頭皮への影響というより、感触の話とお考えください。

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