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髪と食事の関係|たんぱく質・鉄分・亜鉛の摂り方

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食卓でたんぱく質や野菜を意識した食事をとる大人女性をやわらかく描いた水彩イラスト風のアイキャッチ

美容や健康のために食事を気遣っていても、「髪のための食事」まで意識している方は意外と少ないかもしれません。スキンケアや運動には気を配っていても、髪や頭皮は後回しになりがちな部位です。けれど髪も体の一部である以上、日々の食事からつくられる材料がなければ、健やかな状態を保つことは難しくなります。

この記事では、公的な情報を確認しながら、髪と頭皮に関わる栄養素と無理なく食事に取り入れる考え方を整理します。特別な食材をそろえる必要はなく、普段の食卓に少し意識を加えるところから始められる内容です。

髪づくりの土台は「たんぱく質・鉄分・亜鉛」の3つ

先に結論をお伝えすると、髪と頭皮の栄養を考えるうえで押さえておきたいのは、たんぱく質・鉄分・亜鉛の3つです。

髪の主成分はケラチンというたんぱく質です。そのため、髪をつくる材料そのものが不足すれば、健やかな髪を維持しにくくなります。

鉄については、厚生労働省の e-ヘルスネットが「体内の鉄が不足し、貧血になると、体内の血液の循環が滞り、筋肉への酸素の供給量が減り、筋力低下や疲労感といった症状も起こります」と説明しています(厚生労働省 e-ヘルスネット「鉄」)。全身に酸素を運ぶ働きを担う栄養素だという位置づけです。亜鉛はたんぱく質の合成に関わり、新しい細胞がつくられる過程に関係する必須ミネラルです。

この3つはそれぞれ役割が異なるため、どれか1つだけを意識するのではなく、バランスよく摂ることが大切です。特別なサプリメントに頼らなくても、日々の食事の組み立て方を少し工夫するだけで、意識的に取り入れることができます。

髪の健康に関わるたんぱく質・鉄分・亜鉛の役割を示した図解

なぜ食事が髪に影響すると考えられているのか

髪はヘアサイクルと呼ばれる、成長期・退行期・休止期を繰り返す周期の中で生え変わっています。この成長期に、髪をつくる細胞は活発に分裂を繰り返しており、そのためには材料となる栄養が継続的に必要になります。ヘアサイクルそのものについては年齢とともに髪が細くなるのはなぜ?ヘアサイクルの基礎で解説しています。

極端な食事制限によるダイエットをしている方や、忙しさから食事が不規則になりがちな方は、髪をつくる材料そのものが足りていない可能性があります。

ただし、食事だけで髪の変化を説明することはできません。 日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aは、女性型脱毛症について「男性ホルモンの影響に関して明確なデータはなく、女性ホルモンの状態など様々な理由により生じている場合が多いと考えられています」と説明しています(日本皮膚科学会 皮膚科Q&A Q8)。食事は関わりうる要素のひとつであって、原因のすべてではありません。

そのうえで食事から始めることには意味があります。毎日の生活の中で自分で見直せる、数少ない要素だからです。

3つの栄養素を、どんな食材から摂ればよいか

それぞれの栄養素について、日々の食事に取り入れやすい食材の例を見ていきましょう。

たんぱく質

肉類・魚介類・卵・大豆製品・乳製品など、幅広い食材に含まれています。1回の食事に手のひら1枚分程度を目安に、動物性と植物性の両方をバランスよく取り入れる意識が役立ちます。忙しい日は、卵やゆで卵、納豆など手軽なものから始めるとよいでしょう。

鉄分

赤身の肉やレバー、あさりなどの貝類、ほうれん草やひじきといった食材に多く含まれています。鉄には吸収されやすさの違いがあります。厚生労働省の e-ヘルスネットは「鉄には、肉や魚に含まれるヘム鉄と、野菜などに含まれる非ヘム鉄があります」「ヘム鉄は非ヘム鉄よりも吸収がよく、ヘム鉄を利用することで非ヘム鉄の吸収もよくなります」と説明しています。野菜の鉄分だけに頼らず、肉や魚と組み合わせる工夫が役立ちます。

亜鉛

牡蠣や赤身の肉、レバー、大豆製品、ナッツ類などに含まれています。加工食品に偏った食生活では不足しやすい栄養素のひとつなので、意識して取り入れたいところです。

これらをすべて完璧にそろえる必要はありません。1日3食のうち、どこかで意識的に取り入れる、1週間の中で偏りが出ないようにする、といったゆるやかな意識で十分です。極端な制限や特定の食材への偏りはかえって栄養バランスを崩すことにもつながるため、いろいろな食材を組み合わせることを心がけてみてください。

たんぱく質・鉄分・亜鉛を含む食材の組み合わせ方を示した図解

食事の見直しと合わせて意識したいこと

食事は髪づくりの大切な土台ですが、それだけがすべてではありません。睡眠不足やストレス、頭皮への摩擦が多い洗い方など、生活習慣全体が髪や頭皮の状態に関わってきます。洗い方についてはシャンプーの洗い方と乾かし方|大人の髪と頭皮を守る基本にまとめています。食事の見直しと合わせて、質のよい睡眠を確保する、頭皮をやさしく洗う習慣をつけるといった要素も意識してみると、より効果的な土台づくりになるでしょう。

また、忙しい時期にはどうしても食事が偏ってしまうこともあります。そんなときは自分を責めすぎず、できる範囲で少しずつ意識を戻していけば十分です。完璧な食生活を目指すよりも、長く続けられる無理のない習慣を積み重ねるほうが、結果的に髪と頭皮のためになります。

美容師の現場から

食事は、髪と向き合う最初の一歩

髪の状態は、日々の積み重ねの結果として表れるものです。たんぱく質・鉄分・亜鉛を意識した食事は、特別なことをしなくても、普段の食卓の中で少しずつ取り入れていくことができます。

食事を見直しても気になる状態が続く場合や、抜け毛の量が急に増えた、地肌の目立ち方が短期間で進んだと感じる場合は、食事の工夫だけで抱え込まず、皮膚科や女性の薄毛を扱う専門クリニックへの相談も選択肢に加えてみてください。どちらを選ぶかは女性の薄毛は何科に相談する?皮膚科と専門クリニックで整理しています。内側からのケアと専門家への相談、その両方を組み合わせることが、髪と長く付き合っていくための現実的な向き合い方になります。

参考にした情報

よくある質問

Q.髪によいとされる栄養素を摂れば、すぐに変化を感じられますか?
A.髪はヘアサイクルという周期で生え変わっているため、食事の内容が髪に反映されるまでには一定の時間がかかります。短期間で結果を求めるのではなく、日々の食習慣として無理なく続けることが基本になります。
Q.サプリメントで栄養を補ってもよいのでしょうか?
A.食事だけで必要な栄養量を満たすのが難しい場合、サプリメントを活用する方法もあります。ただし、特定の成分だけを過剰に摂取すると体に負担がかかることもあるため、パッケージの目安量を守り、気になる場合はかかりつけ医や薬剤師に相談することをおすすめします。
Q.ダイエット中でも髪への栄養は意識したほうがよいですか?
A.極端な食事制限をすると、髪をつくる材料となる栄養が不足しやすくなります。ダイエット中であっても、たんぱく質や鉄分、亜鉛などを意識して食事に取り入れることが、髪と体の両方をいたわることにつながります。
Q.コンビニ食が多い場合、どんな工夫ができますか?
A.サラダチキンや納豆、ゆで卵、豆乳など、たんぱく質を手軽に摂れる商品を選ぶ方法があります。野菜が不足しがちな場合は、カット野菜やスープ類を組み合わせるだけでも、栄養バランスは整いやすくなります。完璧を目指さず、できる範囲で組み合わせる意識が続けやすさにつながります。
Q.食事を見直しても髪の状態が気になる場合はどうすればよいですか?
A.食事の見直しは土台となる大切な習慣ですが、それだけで解決しない変化もあります。抜け毛の量が急に増えた、地肌の目立ち方が短期間で進んだといった状態が続く場合は、皮膚科や女性の薄毛を扱う専門クリニックへの相談を検討してください。

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